製品画面が変わるたびに、動画を4本作り直している

新機能を告知しようとしても、必要な成果物はチャネルごとに異なります。Webサイトには実際に操作できるデモが必要で、営業担当者はすぐ送れるリンクを求めます。ソーシャルメディアには短い動画、プレゼン資料には再生可能なファイルが必要です。

このとき、チャネルごとに最初から録画すると、製品名が変わったりボタンの位置が動いたりした際に修正も4回発生します。Arcadeで減らせるのはこの繰り返しです。まず製品フローをインタラクティブデモとしてキャプチャし、同じデモをAI動画のソースとして再利用する方法です。

ただし、「ボタン一つで4チャネルに同時投稿」できるわけではありません。1つの原本から成果物を分けて作れるだけで、Web埋め込み・公開リンク・動画ファイルは各チャネルに個別に配信する必要があります。

原本は動画ファイルではなく、編集可能な製品フローです

Arcadeのブラウザ拡張機能で製品を操作すると、クリックはスクリーンショットとホットスポットとして、スクロール・入力・ドラッグは短い動画クリップとして記録されます。キャプチャが終わると、ステップ説明とホットスポットを修正できるインタラクティブデモが作成されます。

この構造が重要なのは、修正範囲を小さくできるためです。長い画面録画を1本まるごと再編集する代わりに、誤って取得されたステップや説明を見つけて修正できます。ブラウザ外のアプリや複数の画面をまたぐ必要がある場合は、Chrome拡張機能ではなくmacOS・Windows向けデスクトップアプリが必要です。

最初のキャプチャでは、製品全体のツアーよりも1つの価値到達経路を選ぶのがおすすめです。たとえば「最初のプロジェクトを作成 → チームメンバーを招待」のように、見込み客が結果を確認するフローだけを選びます。そうすれば、ソーシャルティーザーでも営業デモでもメッセージがぼやけません。

同じソースでも、4つのチャネルで成果物は異なります

用途成果物配信時にすること
製品体験インタラクティブデモステップとホットスポットを確認してから公開
Webサイトiframe埋め込みコードサイト編集画面にコードを挿入
営業フォローアップ資料ホストされたShare Pageリンクメールまたはメッセージに公開リンクを添付
ソーシャル・プレゼンテーションMP4またはGIFファイルをエクスポートして各チャネルにアップロード

メールには通常、インタラクティブなiframeをそのまま入れられないため、Share PageリンクまたはGIF・動画ファイルを使う必要があります。通常のデモを動画としてエクスポートする場合、字幕は含まれないという公式案内もあるため、ソーシャルプラットフォームの自動字幕を使うか、別途字幕を用意してください。

登録から最初の配信まで、このように進めます

必要なのはArcadeアカウント、機密情報を除去したテスト環境、1人の対象者、そして1つの製品フローです。ブラウザ製品ではChrome拡張機能を使い、デスクトップ製品では公式アプリと画面録画の権限を準備してください。

  1. Arcadeに登録して、キャプチャツールを準備します。
    ブラウザ製品ではQuick StartからChrome拡張機能をインストールします。ブラウザ外の製品では、ダウンロードページからデスクトップアプリをインストールしてください。
  2. New Arcadeで1つのフローだけをキャプチャします。
    テストアカウントで実際の手順を実行してください。完了後、パスワードや顧客名などの機密情報が露出していないか、クリックとホットスポットが正しいステップに取得されているかを確認します。
  3. 説明を整えて、インタラクティブデモを公開します。
    無料プランでは、ステップ説明とホットスポットの確認・公開に集中してください。Growth以上であれば、Share PageのCTAも設定できます。Webサイトに入れるときは、Share → Website → Get codeでiframeをコピーし、営業チームには公開後に生成されるShare Pageリンクを渡します。
  4. 同じデモでAI動画の下書きを作成します。
    既存のデモでShare → Generate with AI → Videoを選ぶか、HomeからNew Videoに移動します。Sourceに先ほど作成したデモを指定し、必要に応じてBrand KitとGuidelinesを追加します。
  5. 対象と用途をGuidelinesに具体的に書きます。
    最初の入力は、「新規見込み客向けのソーシャルティーザー。最初のプロジェクトを作成してチームメンバーを招待するフローを前面に出し、最後の場面では無料トライアルを案内する」のように書けます。生成されたセクション・ヘッダー・ナレーション・製品名・最後の案内文を確認し、別の方向性を試すときはNew Draftで既存の編集版を保存してください。
  6. 動画ファイルをエクスポートして、各チャネルに個別にアップロードします。
    ExportまたはShare → GIF & VideoでMP4またはGIFを生成します。MP4・GIFエクスポートは現在、公開価格表でGrowth機能として表示されているため、支払い前にアカウントのBilling画面で利用可否を確認してください。

無料で試すなら、まずクレジットを計算してください

2026年9月7日に確認した公開価格表によると、無料プランでは公開デモ1件、公開動画1件、月200 AIクレジットが提供されます。AI動画は30秒ごとに50クレジットを使用し、再生成にもクレジットが必要です。月間クレジットは繰り越されません。

そのため、最初の実験では複数のペルソナを一度に作るより、1つのフローを最後まで完成させるほうが安全です。動画を生成する前にインタラクティブデモのステップと文言を先に修正すれば、不要な再生成も減らせます。価格とプラン構成は変わる可能性があり、一部のナレッジ文書と現行価格表ではプラン名も一致しないため、実際のエクスポート権限はBilling画面で改めて確認してください。

動画にエクスポートするデモにフォームがある場合は、先に削除する必要があります。また、Web埋め込みでAutoplayを有効にすると、エンゲージメントInsightsは収集されません。配信前にフォーム、自動再生、字幕の条件を確認してください。

成功基準は「4つ作った」で終わりません

最初のテストの完了条件は3つです。同じ原本から公開済みのインタラクティブリンクとWeb埋め込みコードを取得し、確認を終えた動画ファイルまでエクスポートすることです。無料プランで始めた場合は、CTA編集を完了条件から除外し、現在のプランで利用できる公開結果だけを確認してください。

続いて、テストユーザー1人にデモ画面の90%以上を3秒を超えて見てもらい、その後クリック・ホバー・タップして最後のステップまで進んでもらってください。データは10分単位で処理され、画面に表示されるまでさらに最大3分かかることがあります。テスト直後に数値が見えなくても失敗と判断せず、処理サイクルを待ってからInsightsを再確認してください。

Arcadeでの完了率は、線形デモの最後のステップに到達した割合です。ビューは画面ピクセルの90%以上が3秒以上表示されたときに集計され、再生はクリック・ホバー・タップした利用者を基準にします。ページビューと完了率が異なる理由です。Insightsでは、ビュー・再生・完了・ステップ別離脱が区別されているかを確認してください。

Arcadeが自社インタラクティブデモの1,400万セッションを分析したレポートでは、AI音声があるデモの完了率は、ないデモより14%高かったとされています。9〜12ステップのデモは完了率40%、1〜5ステップは22%でしたが、21〜30ステップでも再び40%に上がりました。

この結果を「音声を入れれば完了率が14%上がる」または「9〜12ステップが必ず最適」と解釈してはいけません。これはArcade顧客を観察したベンダーの社内分析であり、無作為実験ではありません。また、長い技術評価のように利用目的が異なる場合は、長いデモでも最後まで見られることがあります。自分のデモでは、ステップ数よりも、どこで離脱し最後の案内まで到達したかを先に見てください。

さらに深く知りたい場合

Video Generation 既存デモをソースに選び、Brand KitとGuidelinesを入力してAI動画の下書きを作る実際のメニューを確認できます。 docs.arcade.software

Exports MP4・GIFエクスポート、字幕やフォームの制限など、配信直前に見落としやすい条件の確認に適しています。 docs.arcade.software

2026 Arcade Benchmarks Report 1,400万セッションにおいて、ステップ数とAI音声の有無で完了率がどう異なったかを確認できます。因果実験ではなく観察データであるという限界もあわせて読む必要があります。 arcade.software