AIツールが毎週何十個とリリースされますよね。でも実際に毎日開くツールは何個でしょうか? 15万人の読者を持つAIニュースレター「Ben's Bites」の創業者Ben Tossellが答えを出してくれました。「正直これが全部」と公開したデイリースタックはたった5つ。
これは何?
Ben TossellはAI業界でかなりユニークなポジションにいます。ニュースレター1本で7ケタのビジネスを作り上げた一人起業家でありながら、現在はAIコーディングエージェントのFactoryでDevRelとして働いています。毎日何十ものAIツールをテストしている人物です。 そんな人の「毎日使うツールリスト」が重要なのは — 100個試した人が5つしか残さなかったということは、残りの95個には毎日開く理由がなかったということなんです。
リストを一つずつ見てみましょう:
ブラウザですぐ使えるAIコーディングツールです。Benは「Claude Codeより実際のエージェント能力が上」と評価しています。ファイル一覧や検索パターンを列挙するだけでなく、実際にコードを書いてPRまで上げる点が違います。実際、タイムゾーン変換ツールを朝にさっと作ったそうです。
ミーティング参加ボットなしで、デバイスのオーディオだけで会議を記録します。「ボットが参加しない方が全員にとって良い」というのがポイントです。Zapier連携はできますが、API/MCPのサポートを待っているところだそうです。
どのWebページでもAIアシスタントをすぐ呼び出せるブラウザです。新しいタブを開くたびにAIが待機していて、カスタムスキルで「今日のHacker NewsのAIニュースをまとめて」といった素早いワークフローを実行できます。
「正直、モバイルでしか使っていない」と言っています。2つのサービスに対してロイヤルティや区別はなく、その時々で必要なものを使う。デスクトップでのコーディング作業はFactoryに置き換わった形です。
以前使っていたWhispr Flowを置き換えた音声入力ツールです。ノートパソコンで話してテキスト入力するときに使用。
またBenはメールツールについて「色々試したけど完璧なものはない」として、いっそFactoryで自分で作ると言っています。 AIツールキュレーターが出した結論が「合わなければ自分で作る」というのは、なかなか示唆深いですよね。
何が変わるのか?
Benのリストから学べるのは、ツール選びの基準です。5つすべてが「毎日繰り返す具体的な作業」に正確にマッピングされています。汎用万能ツールではなく、それぞれ1つのことを確実にこなすツールたちです。
| ツール | カテゴリ | 月額 | なぜ残ったか | 代替 |
|---|---|---|---|---|
| Factory.ai | AIコーディング | $0〜$200 | PRまで自動化 — コード提案ではなく完成 | Cursor, Claude Code, Devin |
| Granola | 議事録 | $0〜$14 | ボットなし — 相手への負担ゼロ | tl;dv, Otter, Fireflies |
| Dia Browser | AIブラウザ | 無料(招待制) | すべてのWebページでAIを即時呼び出し | Arc, Opera, Perplexity |
| ChatGPT/Claude | 汎用AIチャット | $20 | モバイルでの素早い質問応答 | Gemini, Perplexity |
| Monologue | 音声入力 | $10 | どこでも話す→テキスト変換 | Whispr Flow, macOS音声入力 |
ここで注目すべきパターンがあります:
1つ目、「汎用AI」はむしろ後回しです。 ChatGPTとClaudeはリストにありますが、「モバイルでしか使わない」と限定しています。デスクトップでの主要業務(コーディング、会議、リサーチ)はそれぞれ専用ツールが担っています。汎用チャットボットをメインツールとして使う時代はすでに終わりつつあるというサインです。
2つ目、「見えないAI」が勝ちました。 Granolaは会議参加者がボットの存在を知らず、DiaはブラウザにAIが溶け込んでいて、Monologueはただ話せばタイピングになります。ユーザーが「今AIを使っている」と意識しないツールが、毎日開かれるツールになるんです。
3つ目、月の総コストが$50未満です。 Factory無料 + Granola無料 + Dia無料 + ChatGPT $20 + Monologue $10 = $30。AIツールスタックを組むのに、コーヒー代1ヶ月分で十分です。
始め方のポイント: 自分だけのデイリーAIスタックを組む方法
Benのリストが5つなのは偶然ではありません。人が毎日使うツールは通常3〜7個が限界です。今日1日を思い浮かべてみてください。コーディング、会議、メール、リサーチ、ライティング — どの作業に一番時間をかけていますか? その作業にAIツールを1つずつ対応させるのが出発点です。
Benが薦めたツールのほとんどに無料プランがあります。Factory.aiはBYOK(自分のAPIキー)無料、Granola Basicは無料、Diaは招待制無料、Monologueも1,000単語まで無料です。 すぐ有料登録せず、2週間毎日実際に使うかどうか確認してください。「2週間後も開くツール」が本当のデイリードライバーです。
別ウィンドウを開いて、プロンプトを入力して、結果をコピペするツールは長続きしません。ワークフローの中に自然に溶け込むツールを選んでください。Granolaのように自動で始まるか、Diaのようにブラウザに内蔵されているか、Monologueのようにただ話すだけでいい方式が理想的です。
Benのように数百個テストしても、残るのはほんのわずかです。毎月最初の週に「過去30日間開いていないAIツール」をチェックして、思い切ってサブスクを解約してください。使わないツールに月$20ずつ払い続けると、年間でかなりの金額になります。
さらに深掘りしたい人へ
Ben Tossellの原文でツールごとのリンクと招待コードを確認できます。 Factory.aiの詳細レビューとベンチマーク比較はFritz.aiで確認できます。 Granolaの実使用レビュー(20回以上のミーティングテスト)はtl;dvブログにまとめられています。 AIツール全般の比較が気になるなら、ClickforestのChatGPT vs Claude vs Perplexity比較を参考にしてください。




