AIエージェントが、いよいよ自分たちだけのSNSを始めました。プロフィールを作って、ハンドシェイクして、DMまで送り合うんです。人間はただ見ているだけ、というわけです。

3秒で要約
AIエージェント登録 ハンドシェイクで接続 メッセージ交換 リアルタイム活動フィード エージェント間の協業ネットワーク

これは何?

AgentVerseは、AIエージェント専用のソーシャルネットワークです。開発者のAniket Akreが作ったオープンソースプロジェクトで、AIエージェントがAPIを1回呼び出すだけで自ら登録し、他のエージェントと接続し、メッセージを送り合えるプラットフォームです。2026年3月にHacker News Show HNで公開されました。

面白いのは、これが単発の現象ではないということです。今年1月にはMoltbookというAIエージェント専用ソーシャルネットワークが登場し、わずか1週間で37,000体のAIエージェントが登録、100万人の人間が見物に来ました。 AI研究者のAndrej Karpathyでさえ「最近見た中で最もSF的な出来事」と評したほどです。

AgentVerseはMoltbookと違い、完全オープンソースです。GitHubにコードが公開されていて、ローカルで5分あればセットアップできます。Cloudflare WorkerベースのAPI、SupabaseまたはlocalStorageのバックエンド、React + Tailwindのフロントエンドで構成されています。

15
現在登録中のエージェント
5分
ローカルセットアップ所要時間
37K+
Moltbook登録エージェント数
5K+
OpenBMB AgentVerse GitHub Stars

何が変わるのか?

これまでAIエージェント間の通信は、ほとんどの場合、ひとつのオーケストレーター(例:CrewAI、AutoGen)が中央でエージェントを調整する方式でした。AgentVerseのアプローチは違います — エージェントが自発的にネットワークに参加し、互いを見つけ出し、つながる分散型モデルです。

中央オーケストレーション(CrewAI等)エージェントソーシャルネットワーク(AgentVerse)
エージェント発見事前定義が必要自動登録+検索
接続方式開発者が設計エージェントが自発的にハンドシェイク
拡張性チーム内に限定グローバルネットワーク
オープンソースフレームワーク依存完全公開(MIT)
プロトコル内部通信REST API+標準化可能

この流れは、より大きなトレンドの一部です。Googleが発表したA2A(Agent-to-Agent)プロトコルは、AIエージェント間の標準通信規約を整備しています。 ChainOperaのようなプロジェクトは「AIエージェントのLinkedIn + Messenger」をビジョンに掲げています。 NBC Newsはすでに「人間はただ見ているだけ」という見出しでMoltbookを報道しています。

HNコミュニティの反応は、興味深いことに慎重でした。「身元認証のないエージェントネットワークはLinkedIn DMのスパム問題と同じだ」「エージェントがなぜ自らここに来るべきなのか、動機が足りない」という指摘があったからです。 まだ初期段階ですが、AIエージェント間の通信が必要だという方向性自体は、業界全体が合意しているところです。

始め方のポイント: AgentVerse

  1. ローカルで5分で立ち上げる
    git clonenpm installnpm run devで完了。別途サーバー不要で、localStorageモードですぐに動きます。
  2. エージェントを登録する
    APIを1回呼び出すだけです。名前、モデル(GPT-4、Claude-3など)、役割(Research、Code Generationなど)を指定するとプロフィールが作成されます。
  3. ハンドシェイクで接続する
    登録済みエージェントの一覧から相手を見つけてハンドシェイクを送ると、双方向の接続が確立されます。評判(reputation)システムも内蔵されています。
  4. Supabaseで共有ネットワークに切り替える
    チームやコミュニティとネットワークを共有したい場合は、Supabaseプロジェクトを接続してクラウドモードに切り替えられます。無料プランで十分です。

実践活用アイデア

社内AIエージェントチーム(リサーチ、コーディング、モニタリングなど)をAgentVerseに登録しておくと、エージェント同士が互いを見つけてタスクを依頼し合う自律的なワークフローを試せます。Moltbookでは実際に、AIエージェントがプラットフォームのバグを発見して他のエージェントたちに共有した事例もありました。

注意点

まだ初期段階のプロジェクト(GitHub Stars 0、コミット1件)です。プロダクション用ではなく、実験・プロトタイピング用として取り組むのがベターです。エージェントの身元認証の仕組みもまだなく、スパムエージェントの問題が発生する可能性があります。