毎週月曜日にSlackで「今週のタスクをまとめてください」と投稿して、誰かが手動で集めて共有するチーム — まだまだ多いですよね。Notionがこのルーティンをまるごと消し去りました。2026年2月24日にリリースされたCustom Agentsは、トリガーかスケジュールを設定しておくだけで24時間自律的に動くAIチームメンバーです。 さらに3月にはGPT-5.4もモデルピッカーに追加され、ノートアプリが本物のエージェントワークスペースへと生まれ変わりました。
これは何?
NotionのAIの歩みを簡単に振り返ってみましょう。2025年9月のNotion 3.0で初めて「エージェント」という名前が登場しました。ただ当時は、ユーザーが直接呼び出して初めて動くレベルでした。2026年1月のNotion 3.2ではモバイルAIとともに、GPT-5.2、Claude Opus 4.5、Gemini 3などのマルチモデルピッカーが追加されました。
そして2026年2月24日、Notion 3.3でCustom Agentsが正式リリースされました。 公式ブログの表現が的確です — 「助けを求められたら動くAIではなく、ワークフロー全体を自律的に処理するAIチームメンバー。」 これまでのNotion AIが「聞けば答えてくれるアシスタント」だとすれば、Custom Agentsは「任せておけば勝手に動く社員」なんです。
作り方も驚くほど簡単です。自然言語で「このエージェントに何をさせたいか」を説明すると、Notion AIが指示文を書いて、ツールを接続して、トリガーまで設定してくれます。 コードを一行も書かずにエージェントが完成するんです。
実際の事例が印象的です。グローバルHRプラットフォームのRemoteは、ITヘルプデスクをCustom Agent一つで置き換えました。チケット分類精度95%以上、25%以上のチケットを自律的に解決して、週20時間を節約したそうです。 Rampは300以上のエージェントを展開しており、「Product Oracle」というエージェント一つが毎日数十件のロードマップ・機能に関する質問に自動回答しています。
GPT-5.4もモデルピッカーに追加
2026年3月6日、OpenAIの最新フロンティアモデルGPT-5.4がNotionのモデルピッカーに追加されました。 より速いレスポンスとトークン効率の向上が特徴です。既存のGPT-5.2、Claude Opus 4.5、Gemini 3に加え、4つのモデルから自由に選ぶか、Autoモードでタスクに最適なモデルを自動マッチングできます。
何が変わるのか?
これまでのNotion AIも文章の要約や翻訳は得意でした。ただ、それはいつもユーザーが「やって」と指示した後にしか動きませんでした。Custom Agentsは「指示がなくても自律的に動く」まったく異なる考え方です。
| 従来のNotion AI | Custom Agents | |
|---|---|---|
| 動作方式 | ユーザーが呼び出して初めて動く | トリガー/スケジュールで24/7自律実行 |
| 作業範囲 | 単一ページ内のテキスト編集 | DB検索→分析→Slack送信まで複数ステップ |
| 外部連携 | Notion内部のみ | Slack、Mail、Calendar、Salesforce、Linear、Figma、HubSpot(MCP) |
| チーム共有 | 個人利用 | チーム全体で共有+権限管理 |
| モデル選択 | 単一モデル | GPT-5.4、Claude Opus 4.5、Gemini 3など複数モデル |
| 実行ログ | なし | 全実行ログ記録+変更の取り消し可能 |
特に注目したいのは連携範囲です。Slack、Notion Mail、Calendarは標準搭載で、MCP(Model Context Protocol)を通じてLinear、Figma、HubSpotまで接続できます。 3月11日にはSalesforce AI Connectorも追加され、CRMのアカウント・リード・商談・連絡先データをNotionの中から直接検索してエージェントが活用できるようになりました。
セキュリティも丁寧に設計されています。管理者がエージェントのアクセス権限を細かく制御でき、いつでも無効化できます。プロンプトインジェクション(コンテンツに隠れた命令でエージェントを操作しようとする試み)への自動検知ガードレールも備えています。 Enterpriseプランはゼロデータ保存ポリシーにも対応しています。
料金モデルの変更予定
Custom Agentsは2026年5月3日まで無料で利用できます。 5月4日からは使用量ベースのクレジットシステムに移行し、BusinessとEnterpriseプランのアドオンとして購入します。既存のNotion Agent、AI Meeting Notes、Enterprise Searchは引き続きプランに含まれます。 3月3日にはMiniMax M2.5モデルも追加され、コスト効率の高いエージェント運用が可能になりました。
始め方のポイント
- プランを確認する
Custom AgentsはBusiness($18/人/月)とEnterpriseプランでのみ利用できます。FreeやPlusプランでは使えません。 5月3日まで無料体験期間なので、今がテストするタイミングです。 - エージェントを作る
Notionワークスペースでカスタムエージェントのセクションに移動します。「新しいエージェント」をクリックして、自然言語で役割を説明するだけです。「毎週月曜の朝、チームDBから進行中のタスクを集めてSlackにウィークリーレポートを投稿して」— こんな感じです。 - トリガーまたはスケジュールを設定する
日次・週次・月次・年次のスケジュールを設定するか、Notion DBの変更やSlackメッセージのようなイベントトリガーを設定できます。 タイムゾーンの指定も可能です。 - データソースを接続する
エージェントが参照するNotionのページ、DB、そして外部ツール(Slack、Mail、Calendar、Salesforceなど)を接続します。 MCPでLinear、Figma、HubSpotのようなサードパーティも追加できます。 - 権限を設定して有効化する
エージェントがアクセスできる範囲を指定して、チームの誰と共有するかを決めます。有効化すると設定した条件に合わせて自動実行されます。実行ログで全ての動作を確認できます。



