カレンダーに空き時間が見えると、誰かが必ず会議を入れてきます。「今日は集中してコーディングしよう」という意気込みは、午後3時頃にはあっという間に消えてしまいます。Reclaim AIは、この問題に正面から向き合うツールです。AIがあなたの集中時間を会議から「守る」カレンダーです。
これは何?
Reclaim AIは、2019年にHenry ShapiroとPatrick Lightbodyが開発したAIカレンダーツールです。核心となる問いはシンプルでした——「なぜチームが重要な仕事をする時間がこんなに不足しているのか?」 既存のカレンダーアプリはスケジュールを「記録」するだけで、あなたの時間を「守って」はくれません。ReclaimはそこにAIを加え、集中時間・習慣・会議を優先度に応じて自動配置し守るレイヤーとして機能します。
2024年8月、DropboxがReclaimを買収しました。 当時32万人以上のユーザーが43,000社以上の企業で利用しており、Index VenturesとCalendlyから出資を受けていました。DropboxのCEO Drew Houstonは2018年から「インテリジェントなカレンダーによる仕事の変革」というビジョンを持っており、Reclaimはまさにそのピースだったわけです。
買収後も22人のチーム全員が合流し、独自のロードマップを維持しています。2025年8月にはMicrosoft Outlookの正式サポートをリリース。 現在は60万人以上、7万社以上で利用されており、G2評価4.8を維持しています。
主要機能を一覧で
- AI Focus Time
集中時間を週間目標として設定すると、AIが会議の合間に自動でブロックを挿入し、他のスケジュールから守ってくれます。 - AI Habits
ランチタイム、メール確認、運動などの繰り返しルーティンをスケジュールに自動反映。優先度を1〜4段階で設定すると、他のスケジュールと競合したときにAIが自動調整します。 - AI Smart Meetings
参加者全員のカレンダーを分析して最適な時間を自動推薦。定期ミーティングも毎週最適なタイミングに自動移動します。 - AI Scheduling Links
Calendlyの代替機能。優先度の低いスケジュールを「空き時間」に変換し、524%多い予約可能時間を表示します。 - AI Chat Assistant(ベータ)
2025年12月ベータ公開。チャットで「明日の午後に30分の集中時間を確保して」と伝えると、AIがすぐにスケジューリングしてくれます。
何が変わるのか?
AIカレンダーツールの市場には、Reclaimの他にもMotion、Clockwiseといった強力な競合があります。ただ、この3つはターゲットが全く異なるんです。
| 比較項目 | Reclaim AI | Motion | Clockwise |
|---|---|---|---|
| ポジション | カレンダー上のAIレイヤー | オールインワン・プロジェクト+カレンダー | チームミーティング最適化 |
| 主な強み | 集中時間の防御、習慣の自動化 | タスク・プロジェクト・カレンダーの統合 | 組織単位でのミーティング削減 |
| タスク管理 | Asana、Jira、ClickUpなどと連携 | 自社内蔵(強力) | 基本レベル |
| カレンダー対応 | Google + Outlook(正式対応) | Google + Outlook | Google(Outlookはベータ) |
| モバイルアプリ | なし | iOS/Android | なし |
| 無料プラン | あり(充実) | なし | あり |
| 有料プラン開始価格 | $8/月 | $19/月 | $6.75/月 |
| おすすめ対象 | 会議が多い個人・チーム | オールインワンを求める小規模チーム | 大規模組織 |
どれを選べばいい?
すでにAsana、Jira、ClickUpなどのPMツールを使っているなら → Reclaim。プロジェクト管理も一本化したいなら → Motion。組織全体のミーティング文化を変えたいなら → Clockwise。
Reclaimならではの差別化は、「既存ツールを入れ替えず、その上に乗せる」という考え方です。Motionは既存ツールの代替を目指しますが、Reclaimはすでに使っているGoogle Calendar、Asana、Slackと一緒に動きます。ツールを変えることは、組織にとって最も難しいことのひとつですよね。
| 従来のカレンダー管理 | Reclaim AI導入後 | |
|---|---|---|
| 集中時間 | 意志の力で確保 | AIが自動で守る |
| 習慣の維持 | 毎回手動でブロック | 優先度別に自動配置 |
| 会議スケジューリング | DMのやりとりで調整 | 最適時間を自動推薦 |
| 週間確保時間 | 0〜2時間 | 平均7.6時間 |
| ワークライフバランス | 残業が日常 | 41.9%改善 |
始め方のポイント
- reclaim.ai に登録
GoogleまたはMicrosoftアカウントで直接接続。無料のLiteプランから始められます。 - カレンダー連携+優先度設定
既存カレンダーを接続し、どのスケジュールが最も重要かを優先度(P1〜P4)で設定します。 - Focus Timeの目標を設定
「週8時間の集中時間」のような目標を立てると、AIがカレンダーの空き時間に自動配置します。 - Habitsを追加
ランチタイム、メール確認、運動など維持したいルーティンを登録。無料プランでは3つまで設定できます。 - PMツールと連携(任意)
Asana、Jira、Todoist、Linearなどを接続すると、タスクがカレンダーに自動反映されます。
注意
モバイル専用アプリはまだありません。ウェブブラウザやデスクトップでの利用が基本で、カレンダーの変更はGoogle/Outlookアプリにリアルタイムで反映されます。




